天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3000語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。

New

スターダスト探査機

 

よみ方

すたーだすとたんさき

英 語

STARDUST

説 明

アメリカ航空宇宙局(NASA)の彗星探査機。1999年2月7日に打ち上げられ、ビルト第2彗星の探査とそのダスト(塵)の採取と地球への帰還を行った。まず、2002年11月2日に小惑星アンネフランクに近づき撮像を行い、2004年1月2日にビルト第2彗星から200kmの距離まで接近し、エアロジェルという低密度物質を用いて、彗星のコマに含まれるダストを採取した。ビルト第2彗星は木星との接近遭遇により最近太陽系の内側に入ってきた彗星であることがわかっている。
2006年1月15日にサンプルカプセルを地球大気に突入させて、無事回収された。エアロジェルにはミクロンサイズの微粒子が多数捕獲されていた。これらのビルト第2彗星のサンプルには、カンラン石や輝石などのケイ酸塩鉱物のほかに有機物が検出されている。一方で、マイクロコンドリュールと呼べる高温凝縮物も含まれており、原始太陽系円盤の中で内側から外側へのダストの輸送があったことを示唆している。
スターダスト探査機本体はサンプルカプセルを放出した後、2011年2月に、ディープインパクト探査機が衝突体を衝突させたテンペル第1彗星に接近して、その画像を撮影した。

2018年03月15日更新

問い合わせ
問い合わせ

この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。

受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。

    記事タイトル (必須)

    [text* title]

    記事URL (必須)

    [text* url]

    お名前 (必須)

    [text* your-name]

    メールアドレス (必須)

    題名

    [text your-subject]

    メッセージ本文

    このフォームはスパムを低減するために Akismet を使っています。 データの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。

    関連画像

    画像をクリックすると拡大されます

    スターダスト探査機による彗星塵の採集(NASA)
    エアロジェル中に捕獲された微粒子の軌跡(NASA)