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狭帯域測光

 

よみ方

きょうたいいきそっこう

英 語

narrow-band photometry

説 明

中心波長の1/50-1/200程度の幅しかない非常に透過幅の狭い狭帯域フィルターを用いた測光観測のこと。これに対し中心波長の数分の1の波長幅を持つフィルターでの測光観測は広帯域測光と呼ばれる。狭帯域測光は主に水素や酸素などの輝線放射の波長に合わせたフィルターを用い、対象天体のガスの状態や天体の活動性を調査する際に用いられる。また、遠方の輝線を出している銀河の赤方偏移探査にも用いられる。

2018年03月23日更新

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    関連画像

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    キャッツアイ星雲(NGC 6543)を、ハッブル宇宙望遠鏡に搭載されたカメラで、ネオン、酸素、水素の輝線波長に合わせた狭帯域フィルターを用いて観測した画像。惑星状星雲内部のガスの状態などを調べることができる。
    https://www.nasa.gov/multimedia/imagegallery/image_feature_211.html