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大マゼラン雲

 

よみ方

だいまぜらんうん

英 語

説 明

局所銀河群に属する銀河の1つで、天の川銀河の伴銀河の一つとされる。肉眼で見ると夜空に照らし出された白雲のように見えるため、「雲」というが、実際は銀河である。このため、大マゼラン銀河ともいう。可視光で見ると非対称で整った形がないため、不規則銀河に分類されるが、星間ガスの分布までみると渦巻銀河に似た特徴も示す。太陽系からの距離は49キロパーセク(49 kpc=16万光年)で、質量は2 \times 10^{10} M_{\odot}。銀河としては太陽系からの距離が近いため、銀河内の天体を個々に分解することが昔から可能で、これらを天の川銀河内の同種の天体と比較研究するのに適している。恒星分布が棒状構造をなし、その東にはタランチュラ星雲の名で知られる電離水素領域があり、星形成が活発である。若い星からなる星団が多数発見されている。カミオカンデによる天体ニュートリノの検出で有名な超新星SN1987Aもこの銀河内で発生した。マゼラン雲も参照。

2020年01月04日更新

関連画像

ESOの1mシュミット望遠鏡で捉えた大マゼラン雲の可視光画像 (画像提供:ESO)
(https://www.eso.org/public/unitedkingdom/images/lmc-schmidt-1986-6000p/)
大マゼラン雲のHI輝線強度分布。可視光での形態とは全く異なり、むしろ渦状銀河に似ている。(Kim, Staveley-Smith, Dopita, Freeman, Sault, Kesteven & McConnell 1998, ApJ, 503, 674.)
https://www.atnf.csiro.au/research/lmc_h1/hi_column_density.html