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地平線問題

 

よみ方

ちへいせんもんだい

英 語

説 明

古典ビッグバン宇宙論では宇宙は常に減速的な膨張をするため、スケール因子を時間のべきで表した場合、そのべき指数は必ず1より小さくなる。一方、粒子の地平線もハッブル地平線も時間に比例して増大するので、より遠くの座標距離にある点が時間とともに次々と地平線内に入ってくることになる。こうして今初めて見えてきたが、今まで因果関係を持ったことのなかったはずの領域が、私たちの周囲と同じ性質を持っているのはなぜか、というのが地平線問題である。より定量的にいうと、宇宙マイクロ波背景放射は空の全方向から等方的に2.73Kの熱放射として観測されるが、このマイクロ波光子が最終散乱した宇宙の晴れ上がり当時の地平線は現在の天球上の角度にして約2度に過ぎない。全天を約2度の領域に分割すると1万個にもなる。これだけの数の因果的に独立した領域が、当時同じ温度を持っていたというのである。これが地平線問題である。インフレーション理論地平線(宇宙の)も参照。

2018年04月29日更新

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