水素原子の電子の基底状態（主量子数 $n=1$）における軌道半径であり、この状態における水素原子の半径に相当する。ボーア半径はSI単位で表せば、

$$a_0=\frac{4\pi {\epsilon }_0{\hslash }^2}{m{e}^2}=5.2917720859\times {10}^{-11}[\mathrm{m}]$$

となる。ここで、 $e$ は電気素量（素電荷）、 $m$ は電子の質量、${\epsilon }_0$ は真空の誘電率、$\hslash =h/2\pi$ で $h$ はプランク定数である。ガウス単位系を用いると電気素量の物理次元と単位が変わるため、 $a_0=\frac{{\hslash }^2}{m{e}^2}$ となるが、長さの単位を同じにすれば当然ながら得られる値は等しい。水素原子の場合、主量子数 $n$ の軌道半径はボーア半径と簡単な関係にあり、 $a_n=a_0{n}^2$ である。