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ヨーク式架台

 

よみ方

よーくしきかだい

英 語

yoke mount

説 明

赤道儀の一種。イギリス式架台のように北と南の2つのピアで極軸を支えるが、極軸は箱型ドーナツ状をなしており、これをヨークと呼ぶ。そのヨークの間に赤緯軸をわたして望遠鏡筒を支える。2つのピアと頑丈なヨークで支持するため、大型の望遠鏡を搭載することができる。ただし、広い設置スペースが必要となり、構造上、極方向とその周辺には望遠鏡を向けることができず、観測することができない。ウィルソン山の100インチ(2.5m)望遠鏡のヨーク式架台が有名。この他にNASAの赤外線望遠鏡(IRTF)、UK赤外線望遠鏡(UKIRT)などがこの架台を採用している。ヨーク型をさらに改良して、極方向の軸受に巨大な馬蹄形軸受けを採用して、極方向まで観測できるようにしたのがホースシュー式と呼ばれる架台である。ホースシュー式架台は、パロマー天文台の5mヘール望遠鏡に採用された。その後、ホースシュー式をさらに変形させて、馬蹄形軸受けを鏡筒のすぐ近くまで持ってきた変形ホースシュー式架台が開発され、キットピーク国立天文台メイヨール望遠鏡などに採用されている。架台(望遠鏡の)も参照。

2018年09月17日更新

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    * ヨーク式架台
    岡村・家・犬塚・小山・千葉・富阪編『天文学辞典』、シリーズ現代の天文学別巻(日本評論社)p. 426
    原図は前原英夫『星座と望遠鏡』(丸善)
    ヨーク式架台
    英国赤外線望遠鏡(UKIRT)の構造図。典型的なヨーク式架台であり、極軸を構成するヨーク(オレンジ色)と、それによって支えられている赤緯軸および鏡筒の様子がよくわかる。
    http://www.jach.hawaii.edu/UKIRT/public/images/telescope/ukirt_solid_assembly.gif