天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3000語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。

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2017年08月26日 太陽系

測地原点

測地系の経度や緯度を定める基準点のことで、経緯度原点とも呼ばれる。日本の場合は東京都港区麻布台2-18-1にある日本経緯度原点がこれに該当する。日本経緯度原点は明治25年に旧東京天文台子午環の中心位置と定められたが、大正 […]

2017年08月26日 恒星

早期型星

高温度の星の総称。スペクトル型ではO, B型などで、低温度の星の総称である晩期型星との境界は明確に定義されてはいない。高温の星を早期型、低温の星を晩期型と呼ぶのは、星はO型で誕生し、だんだんと冷えてM型になると考えていた […]

2017年08月26日 装置・施設・データベース

測地衛星

衛星レーザー測距(SLR)により地球のデータを収集するために作られた、球形の人工衛星。表面には数多くのコーナーキューブリフレクタが搭載されており、これで地上からのレーザー光を反射する。軌道や姿勢制御の機能がないので、衛星 […]

2017年08月26日 原子・分子過程

束縛-自由遷移

原子や分子中の電子がエネルギーを得て自由電子となること。電離と同じ。 原子や分子の中に存在する電子は束縛状態(bound state)にあり、束縛されていない電子を自由電子(free electron)と呼ぶため、このよ […]

2017年08月26日 原子・分子過程

束縛-束縛遷移

原子や分子中の電子がエネルギーを得て始めとは別のエネルギー準位に遷移すること。 原子や分子の中に存在する電子は束縛状態(bound state)にあるため、このように呼ばれる。遷移に必要なエネルギーは電磁波(光子)の吸収 […]

2017年08月26日 観測技術

測微濃度計

天体写真乾板の微小領域の写真濃度を測定する装置。マイクロデンシトメータあるいはマイクロフォトメータとも呼ぶ。写真乾板に光を当て、透過してくる光の量を光電子増倍管などで測定することによって写真濃度を測る。光源に安定化光源を […]

2017年08月26日 観測技術

測光標準星

明るさが安定していて高い精度で測定されている星。ある測光システムにおいて測光標準星の大気減光補正後の等級をリストしたものを測光標準星カタログと呼び、測光観測の際にはこれらのカタログにある天体と目標天体を交互に観測して目標 […]

2017年08月26日 観測天文学

双極星雲

中心星からほぼ反対向きの方向(北極と南極方向)に放出されているように見える星雲のことであり、そのほとんどは惑星状星雲である。星雲の根元はアルファベットの大文字のXに似た形に見えるものもある。

2017年08月26日 星間物質と星形成

双極分子流

生まれたての若い星からほぼ反対向き(南極方向と北極方向)に放出される分子ガスの高速の流れ。単に、分子流とも呼ばれる。電波領域の分子輝線により観測され、速度は100 km/sを越すものもある。理論的には、形成途中の原始星近 […]

2017年08月26日 観測天文学

双極流

円盤状の天体の中心から、円盤面と垂直方向両側にほぼ対称的に吹き出すガスや粒子の流れ。双極分子流はその典型例である。

2017年08月26日 観測技術

像修復

大気ゆらぎや光学系の収差などによって像質が劣化した画像を修復して解像度を良くすること。画像に対して、画像を得た観測システム(大気や光学系を含む)の点像分布関数で逆たたみ込みをすることによって、像修復を行うことができる。た […]

2017年08月26日 観測技術

装置回転機構

経緯台方式の望遠鏡の焦点面では天体の視野が回転するので、これを補正するため焦点面装置自体を視野の回転に合わせて回転させる装置のこと。装置を回転させずに光学的に像の回転を打ち消す装置は像回転機構という。

2017年08月26日 観測技術

装置関数

観測装置に対し、点光源からの光を入射させたときの装置の光学系による像の広がりの形状。分光器で取得された輝線や吸収線スペクトルの形状には装置関数からの寄与が含まれるため、その寄与を差し引いて観測量とする必要がある。

2017年08月26日 観測天文学

掃天観測

サーベイ観測を参照。

2017年08月26日 観測技術

相反則不軌

非常に弱い光に対しては、露光時間を延ばしても写真の黒みが増加しにくくなることを指す写真の用語。写真における露光量 $E$ は、照度 $I$ と露光時間 $t$ の積で $E=It$ である。写真の黒み $D$ は、露光量 […]

2017年08月26日 観測技術

像回転機構

経緯台方式の望遠鏡は天体の日周運動を追尾中に焦点面に取り付けた装置から見ると視野が回転してしまうため、装置をその回転に合わせて回すか天体像を回して観測装置上で天体(視野)が静止した画像となるようにする必要がある。像を回転 […]

2017年08月26日 観測技術

相関器

電波干渉計を構成する素子アンテナが検出した電場信号を受けとり、それらの間の相関をとる処理をする装置のこと。現代的な開口合成望遠鏡においては、相関器に分光機能も持たせるのが通常で、これらを特に分光相関器とも呼ぶ。分光相関器 […]

2017年08月26日 銀河・銀河団

相互作用銀河

衝突ないしは近傍を通過することにより、重力を及ぼしあって形態に特徴的なパターンを示す複数の銀河。強い潮汐力によって昆虫の触角(アンテナ)のように伸びた細い紐状の構造、くっきりとした渦巻腕、車輪のような形、シェル構造などが […]

2017年08月26日 観測天文学

速度場

一般に連続体内部で個々の部分が異なった運動をするとき、その速度の分布を場所の関数として表現したもの。たとえば、銀河内部では恒星や星間ガスがさまざまな運動をしている場合、これを場所の関数として表現すれば、銀河内部運動の速度 […]

2017年08月26日 銀河・銀河団

早期型銀河

楕円銀河とレンズ状銀河の総称。これに対し、渦巻銀河と不規則銀河はまとめて晩期型銀河と呼ばれる。 早期型、晩期型という用語はハッブル(E.P. Hubble)によるものである。その由来は、ハッブルが形態分類(ハッブル分類) […]


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関連画像

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* ハッブルの音叉図
土居守「銀河の種類と形態分類」、シリーズ現代の天文学第4巻、谷口・岡村・祖父江編『銀河I』第2版 1.1節 図1.1(日本評論社)
(原図は Hubble 1936 『The Realm of the Nebulae』(Yale University Press))