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早期型銀河

 

よみ方

そうきがたぎんが

英 語

early-type galaxy

説 明

楕円銀河レンズ状銀河の総称。これに対し、渦巻銀河不規則銀河はまとめて晩期型銀河と呼ばれる。 早期型、晩期型という用語はハッブル(E.P. Hubble)によるものである。その由来は、ハッブルが形態分類(ハッブル分類)を考案した当時、ジーンズ(J.H. Jeans)による回転するガス雲の進化の理論が銀河の進化と関連づけられ、銀河は楕円銀河から渦巻銀河へと進化すると考えられていたことによる(なお、当時はレンズ状銀河は発見されていなかった)。この銀河の進化説は間違っていることがわかっているが、音叉図(ハッブルの)で左側にあるほど「早期」、右側にあるほど「晩期」という呼び方は現在も広く用いられている。また、渦巻銀河のなかで、Sbあたりを境にして早期型渦巻銀河と晩期型渦巻銀河を分けることもある。ただし、「晩期型」という定義が決まっているわけではないので、使う人や文脈によって指すものが異なる場合がある。

2021年08月16日更新

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    * ハッブルの音叉図
    土居守「銀河の種類と形態分類」、シリーズ現代の天文学第4巻、谷口・岡村・祖父江編『銀河I』第2版 1.1節 図1.1(日本評論社)
    (原図は Hubble 1936 『The Realm of the Nebulae』(Yale University Press))