低速脈動B型星
よみ方
ていそくみゃくどうびーがたせい
英 語
slowly pulsating B stars
説 明
低速脈動B型星は、質量3〜7太陽質量の主系列星段階の脈動変光星である。英語名称のSlowly Pulsating B star からSPB星ともよばれる。脈動周期は約半日から数日で、非動径gモード振動(脈動)をしている。それらの振動は、恒星外層内の温度約20万度の層での鉄、ニッケル等の重金属の電離に伴うガスの不透明度の増加によるカッパ($\kappa$)機構によって励起されている。一つの星で数多くのgモードが同時に観測される多周期変光星である。これらの周期が1日程度であることから、地上の観測で正確な周期を求めることが難しかったが、ケプラー衛星、テス衛星等の大気圏外からの高精度の連続的測光観測が可能になったことで、正確な周期が求められるようになり、低速脈動B型星に対する星震学が急速に発展した。一つの星で観測される多くのgモード振動周期は、隣り合う周期の間隔と周期自身との間に規則的な関係があり。その関係から、その星の自転周期、主系列進化段階等の情報が得られる。
2024年10月03日更新
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