シンチレーション
よみ方
しんちれーしょん
英 語
scintillation
説 明
1.星のまたたきのこと。主として下層大気の密度の変化による光の屈折によって生じる。望遠鏡で星を観測する場合、星のまたたきは、瞬間瞬間の星の光度の変化と位置(光の到来方向)の変化として観測される。光度の変化をシンチレーション、位置の変化をシーイングと呼ぶ。電波の場合は、電波シンチレーションも参照。
2. 放射線が物質に当たると、そのエネルギーを与えられて原子・分子の電子状態は励起状態に変化する。励起状態となった物質は、電磁波を放出して、やがて基底状態にもどる。この発光現象をシンチレーション、このときに放射される電磁波を蛍光あるいはシンチレーション光という。可視光から紫外線のシンチレーション光を放出する物質をシンチレータ(あるいは蛍光体、蛍光物質)と呼ぶ。代表的なシンチレータとして硫化亜鉛が挙げられる。発光波長や減衰時間の異なるさまざまなシンチレータが開発され、放射線の検出に用いられている。シンチレーション検出器、液体シンチレーション検出器も参照。
2019年06月03日更新
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