リュードベリ定数
よみ方
りゅーどべりていすう
英 語
Rydberg constant
説 明
水素原子の線スペクトルを表す物理定数であり、
$$R=\frac{me^4}{8ch^3\varepsilon_0^2}=1.09737\times 10^7\,{\rm [m^{-1}]}$$
で与えられる。ここで $m$ と $e$ はそれぞれ電子の質量と電荷、$c$ は真空中の光速、$h$はプランク定数、$\varepsilon_0$ は真空の誘電率である。この式は、微細構造定数 $\alpha$ を用いると
$$R=\frac{\alpha^2mc}{2h}$$
と書くことができ、cgsガウス単位系では
$$R=\frac{2\pi^2me^4}{ch^3}$$
となる。
リュードベリ定数を用いると、主量子数 $l$ から $n$ に遷移するときに放射される水素原子の線スペクトルの波長 $λ$ や振動数 $ν$ は、
$$\frac{1}{\lambda}=\frac{\nu}{c}=R\,(\frac{1}{n^2}-\frac{1}{l^2})$$
と記述できる。n=1 のときはライマン系列、 n=2 はバルマー系列、n=3 はパッシェン系列、n=4 はブラケット系列である。
2023年05月11日更新
この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。
受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。