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ラッセル

 

よみ方

らっせる

英 語

Russell, Henry Norris

説 明

ラッセル(Henry Norris Russell;1877-1957)はアメリカの天文学者。恒星の分類と進化に非常に重要な役割をするHR図を作った。
ニューヨーク州のオイスターベイに生まれ、プリンストン大学で天文学を学び、1899年に連星軌道の測定方法を考案し、学位を取得した。イギリスのケンブリッジ天文台に勤務したのち、プリンストン大学に戻り、1912年から1947年に引退するまでプリンストン大学天文台の所長を務めた。恒星の光度とスペクトル型を2次元に表現した図は、ヘルツシュプルングと独立に作ったが、後にヘルツシュプルング-ラッセル図、略してHR図と呼ばれるようになった。このHR図上で、恒星は主に巨星矮星に分けられることや、星の性質(半径、表面温度、光度など)は星の質量と化学組成によってほぼ決定されることを示した。また、今では否定されているが、HR図上で、星の進化は赤い低温の巨星から始まり、収縮しつつ主系列上を低温から高温に移るという、重力エネルギーによる説明を行った。太陽の構成元素に関しては、ペイン-ガポシュキンが地球の組成と異なることを発見した際に、その発表を抑えたりしたが、のちには水素とヘリウムであることを自ら導き出し、ペインの功績を認めている。量子力学にも研究分野を広げ、L-S結合(Lは電子の全軌道角運動量、Sは全スピン角運動量)は、ラッセル-サンダース結合として名を残している。ラッセルの共著『 Astronomy: A Revision of Young’s Manual of Astronomy』は天文学の教科書として広く読まれた。1921年に王立天文学会ゴールドメダル、1922年にヘンリー・ドレーパー・メダル、1925年にはブルース・メダルを受賞している。

 

参考:https://phys-astro.sonoma.edu/brucemedalists/henry-norris-russell

2024年09月29日更新

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