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衝突断面積

 

よみ方

しょうとつだんめんせき

英 語

collisional cross section

説 明

標的と考えられる粒子に対してもう1つの粒子を入射するとき、両者の間で発生する相互作用の発生確率を評価する指標で、面積の物理次元を持つ。相互作用の程度が標的と入射粒子の距離で変わる場合には、相互作用の強さを対応する断面積の重みを付けて積分した量で定義する。入射粒子が空間的に均質で時間的にも一定の割合で入射する場合には、入射粒子が単位時間に単位面積あたりに降り注いでくる数(流束、あるいはフラックス)に対する相互作用の発生数の比例係数と考えても良い。主に原子分子の衝突など量子力学が対象とするスケールで論じられる物理量だが、古典力学的には「標的が及ぼす相互作用の範囲が有限で、その内外で衝突が発生するか否かが決まる」というイメージでの幾何学的断面積に対応する概念である。衝突係数も参照。

2018年03月09日更新

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