ボイド
よみ方
ぼいど
英 語
void
説 明
宇宙の中で、30-50 Mpc(1-1.5億光年)程度のスケールにわたって銀河がほとんど存在しない巨大な空間のこと。アメリカのカーシュナー(R. Kirshner)らによって、うしかい座の方向に初めて発見された。彼らはうしかい座の3ヶ所にある小天域で銀河の赤方偏移サーベイを行っているうちに、ある赤方偏移の区間に銀河が全くないことを1981年に発見した。その後、観測天域を増やして広い範囲を密に覆う赤方偏移サーベイを行って、1987年にボイドの存在を確認した。このボイドは直径約100メガパーセク(100 Mpc=3億光年)にも達していた。その後スローンデジタルスカイサーベイなどの銀河サーベイによって、ボイドは超銀河団と同程度に普遍的な存在であり、フィラメント状構造とともに、宇宙の大規模構造を構成する基本要素であることがわかった。
2023年12月23日更新
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