超対称性理論
よみ方
ちょうたいしょうせいりろん
英 語
supersymmetric theory
説 明
超対称変換とはボース粒子とフェルミ粒子を入れ替える変換であり、この変換に対する対称性を取り入れた理論のこと。素粒子の標準理論には、なぜ電弱エネルギースケールが量子補正に対して安定であるか、という階層性問題が存在するが、ボーズ粒子とフェルミ粒子の量子補正のループは逆符号を持つため、これらの間に超対称性が成り立っていると、両者のループの寄与は完全に打ち消し合い、電弱統一理論のスケールを安定化できるのである。また、3つのゲージ結合定数の大きさが、超対称性を考慮すると高エネルギーで一致し、大統一理論の観点からもその存在が示唆されている。しかしながら、超対称性が現在でも破れていないとすると、クォークやレプトンの超対称パートナーが同じ質量で存在することになるが、それらは未発見であり超対称性は現在は破れている。
2018年03月24日更新
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