スペクトル分類(星の)
よみ方
すぺくとるぶんるい(ほしの)
英 語
spectral classification
説 明
恒星のスペクトルを吸収線の種類と強度によって分類したもの。現在のスペクトル分類の基になったのはハーバード分類である。これは1901年にハーバード大学天文台のキャノン(A.J. Cannon)とピッカリング(E.C. Pickering)によって提案され、後に刊行された、ヘンリードレーパー星表に採用された分類である。当初スペクトル線の見え方に基づいて整理された型であったが、それを現在の順番に並べたハーバード分類は恒星の表面温度の系列に対応することがわかった。ハーバード分類型を横軸に、絶対等級を縦軸にとったHR図は、星の構造と進化の研究の最も基礎的な手段となった。しかし、温度が同じであっても絶対等級が異なる星があることは知られていた。これを区別するための光度階級が1940年代にヤーキス天文台でモルガン(W.W. Morgan)とキーナン(P.C. Keenan)によって導入され、ハーバード式のスペクトル型と光度階級を組み合わせた、MK分類が現在広く使われている。スペクトル型(星の)も参照。
2021年10月20日更新
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