量子色力学
よみ方
りょうしいろりきがく
英 語
quantum chromodynamics(QCD)
説 明
ハドロンを構成するクォークの強い相互作用を記述するゲージ理論である。QCDと省略されることもある。
クォークはカラー自由度という3色からなる自由度を持ち、それらを数学における3次の特殊ユニタリー群SU(3)の3次元表現の基底ベクトルとみなすことから展開される量子論である。この理論で、クォークとともに重要なゲージ粒子が、8個の自由度を持つグルーオンであり、この理論は低エネルギーではクォークの閉じ込めを起こす。
すなわち、クォークは単体では取り出すことができず、クォークと反クォークのペアからなる中間子か、各色のクォーク3個からなるバリオンとして存在する。
また、高エネルギー極限でこの相互作用は弱くなるという漸近的自由性を示す。したがって、初期宇宙の高温かつ高密度状態では、クォークやグルーオンは自由粒子として振る舞っていたと考えてよい。
2018年03月06日更新
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