ポジションスイッチ
よみ方
ぽじしょんすいっち
英 語
position switching
説 明
スイッチング観測の1つで、電波観測でよく用いられる。アンテナの主鏡を動かして目的天体の観測点(ON点)とそこから少し離れて天体からの電波がアンテナのビームに入らない点(OFF点)を交互に観測する。ON-OFF観測ともいう。ON点では天体からの電波に加えて大気や望遠鏡からの電波も受信されるが、OFF点では大気や望遠鏡だけの電波が受信され、天体からの電波は含まれない。したがってON点を観測したときの受信電波からOFF点を観測したときの受信電波を差し引くと天体からの電波だけを取り出すことができる。一つのOFF点に対して一つまたは複数のON点が観測される。ON点とOFF点の間をアンテナが移動する時間が無駄になるが、主鏡から受信装置までの光学系がほとんど変化しないため、ON点とOFF点とのデータ差し引きを高い精度で行うことができる。主鏡を動かさずに、副鏡あるいはビーム伝送系中の反射鏡を動かして観測位置を変える方法も使われており、こちらはビームスイッチや副鏡チョッピングという。
2018年03月26日更新
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