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マクスウェル

 

よみ方

まくすうぇる

英 語

Maxwell, James Clerk

説 明

イギリスの物理学者(1831-79)。電磁場を記述するマクスウェル方程式を提出し、電磁波を予言した。スコットランドに生まれ、エディンバラ大学、ケンブリッジ大学で学び、ケンブリッジ大学教授になった。ファラデーの電磁誘導現象などの電磁気実験を数式で表現した方程式をたてた。彼の電磁波理論は、電気、磁気、光の理論を統合した、ニュートン力学についで、物理学における第2のもっとも包括的な理論とされる。電磁波の存在は、ヘルツ(H. Hertz)によって実験的に確かめられた。また、微粒子がそれぞれ独立に衛星のごとき軌道運動をするという、土星の環の理論をつくったが、これは長岡半太郎の土星型原子模型のもとになった。気体中の分子運動に統計的扱いを導入して、オーストリアのボルツマン(L. Boltzmann)とともに統計力学を築いた。色彩論では3原色理論をつくって実験した。

2018年09月14日更新

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    マクスウェル
    マックスウェルの彫刻画(年代不詳, Fergus of Greenockによる写真からG. J. Stodart が制作)
    https://en.wikipedia.org/wiki/James_Clerk_Maxwell