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最終散乱面

 

よみ方

さいしゅうさんらんめん

英 語

last scattering surface

説 明

初期宇宙は高温高密度のプラズマ状態にあった。そのため光子は電子とトムソン散乱を繰り返し、物質と熱平衡状態にあった。温度の低下とともに、ビッグバン後約38万年(赤方偏移zが約1090の頃)に水素原子と電子が結合し、光子と物質は脱結合し、それ以降光子は物質と散乱することなく、まっすぐ飛ぶようになった(宇宙の晴れ上がり)。電子との最後の散乱が起こったこの赤方偏移の位置を観測者から見た面が最終散乱面である。最終散乱面は赤方偏移にして ⊿z~200 程度の厚みをもつ。

2023年11月21日更新

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