天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3300語以上収録。随時追加・更新中!専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

New

時角

高

よみ方

じかく

英 語

hour angle

説 明

時角Hとは、子午線を基準に、天の赤道に沿って東から西向きに天体まで測った角距離。 すなわち、その天体が南中してからの経過時間と言ってもよく、時角Hが0のときに天体は南中する。グリニッジ恒星時Θ、観測地点の経度λ、天体の赤経$\alpha$から、H=Θ+λ-$\alpha$のようにして求めることができる。

時角Hを用いると、地平座標系 (A,h) と赤道座標系 ($\alpha$, δ) の関係は以下のように書ける。

cos h sin A = -cos δ sin H
cos h cos A = cos φ sin δ - sin φ cos δ cos H
sin h = sin φ sin δ + cos φ cos δ cos H

ここでφは観測地点の緯度である。

2023年05月14日更新

この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。

受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。

    関連画像

    画像をクリックすると拡大されます

    時角
    * 時角H、グリニッジ恒星時Θ、経度λ、赤経αの関係
    片山真人「天体位置の表現」、シリーズ現代の天文学第13巻、福島登志夫編『天体の位置と運動』第2版 2章 図2.8 (日本評論社)
    地平座標系
    * 地平座標系と赤道座標系
    片山真人「天体位置の表現」、シリーズ現代の天文学第13巻、福島登志夫編『天体の位置と運動』第2版 2章 図2.7 (日本評論社)