クレメンタイン探査機
よみ方
くれめんたいんたんさき
英 語
Clementine
説 明
アメリカ航空宇宙局(NASA) とアメリカ国防省による共同プロジェクトとして、1994年に打ち上げられて月を観測した探査機。探査機はアメリカ海軍研究所が設計、製作をした。アポロ17号から20年の年月がたった1992年に開始したプロジェクトで、打ち上げまで2年、打ち上げを含めた費用8千万ドルという、それまでの宇宙探査の常識を覆す、開発が早く安価な計画である。1994年1月25日に打ち上げられて、2月下旬より約2か月にわたり極軌道から月全面を観測した。多波長カメラでの月全球のマッピングやレーザー高度計による地形計測を行った。このデータの解析から月全球の鉄の分布や、裏側の南極エイトケン盆地の凹地の様子などが明らかになった。月面までの距離は420-2950kmと大きく、高度計データが取得できたのは近月点付近のみである。そのため極域では高度計によるデータは得られていない。当初は、月探査の終了後に月を離脱して、地球と月で重力スイングバイを行い、小惑星ジオグラフォスに接近して観測を行う予定であったが、故障により中止となった。
2018年03月06日更新
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