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CNOサイクル

高

よみ方

しーえぬおーさいくる

英 語

CNO cycle

説 明

恒星の中心部でおきる核融合反応の一つ。炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)を触媒として4つの陽子(水素, p)をアルファ粒子(ヘリウム, He)に変換する一連の水素燃焼反応。

右図に示すように(p, γ)反応や逆ベータ崩壊(核分裂を参照)が連鎖したのち、(p, $\alpha$)反応によりヘリウムが生成される。温度によりCNOサイクルは変化し、温度が高いほど、図では下にまとめた分岐反応が起きる。最も上段の循環はCNサイクルと呼ばれる。CNサイクルでは14N (p, γ)がサイクル全体の反応率を決める律速過程になりやすい。このためCNOサイクルにより水素を完全に燃焼させた領域にはヘリウムのほかに14Nが残る。大中質量の主系列星ではCNOサイクルが主要なエネルギー源である(CNOを含まない初代星は除く)。温度が1.5×107 K 以下ではppチェインの方が効率よく水素を燃焼する。太陽ではCNOサイクルは起きておらず、ppチェインによりエネルギーが発生している。

2024年06月30日更新

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    CNOサイクル
    *CNOサイクルの反応。
    岡村他編「天文学辞典」(日本評論社)
    CNOサイクルの概念図。炭素(12C、13C)と窒素(13N、14N、15N)と酸素(15O)の原子核を「触媒」として水素原子核4個からヘリウム4原子核1個ができる。元素記号の左肩の数字は質量数(=陽子の数と中性子の和)を表す。(電子は反応に関わらないので図には描かれていない)
    出典 Wikipedia
    https://ja.wikipedia.org/wiki/CNOサイクル
    恒星の内部で起きる主な核融合反応のエネルギー放出率と温度の関係。ppチェインとCNOサイクルは水素からヘリウムを合成する反応で、三重α反応はヘリウムから炭素を合成する反応である。
    出典:縣秀彦著、岡村定矩監修『ビジュアル天文学史』(緑書房)
    原図は https://en.wikipedia.org/wiki/Triple-alpha_process