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星震学

 

よみ方

せいしんがく

英 語

asteroseismology

説 明

星の振動の観測を利用して星の内部を調べる研究。星の振動は、ガスの圧力を復元力とする音波モード(p-モード)と、浮力を復元力とする重力波モード(g-モード)に大別され、後者は非動径振動にのみ見られる。振動は内部で起きている対流や物質拡散(一部の元素が内部に沈む効果)の影響を受けるため、測光観測や視線速度変化の観測による振動モードや振幅の測定からこれらの星内部の現象を調べることが可能となる。
太陽のように表面対流層をもつ星では、太陽の5分振動と同じく、対流層で発生した音波が共鳴して多数の高調波音波モードが励起されているとみられ、実際にいくつかの星でそれが検出されている。A型特異星には周期10分程度の音波振動を示すものが知られており、roAp星(rapidly oscillating Ap star)と呼ばれる。これは自転軸に対して傾いた磁軸について軸対称な双極子型非動径振動の高調波音波モードと同定されている。白色矮星にも非動径振動(重力波モード)を示すものがあり、周期100-1000秒の変光が観測されている。

2024年08月29日更新

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    太陽とよく似た星の振動のパワースペクトル。下から上に向かって進化の進んだ星となる。Maria Pia Di Mauro (2017, arXiv:1703.07604v2)より引用。(原図はBedding, Timothy R.; Kjeldsen, Hans, 2003 PASA 20, 203)