クラスレートハイドレート
よみ方
くらすれーとはいどれーと
英 語
clathrate hydrate
説 明
水素結合による複数の水分子が作るかご型構造(クラスレート構造)の中に、気体分子が取り込まれた水和物のこと。。クラスレート水和物とも呼ぶ。水分子が作るかご型には12, 14, 16面体のものがあり、かごの中に気体分子を取り込み共存する状態で、かご型構造の結晶が安定に存在する。地球の海洋底の地下に大量に存在するメタンハイドレートは、クラスレートハイドレートの代表的なものである。ほかには、一酸化炭素、窒素、酸素などがクラスレートハイドレートを形成する。水分子と他の分子の数の比は、5.67-5.75である。氷惑星や氷衛星など氷天体では、メタン、一酸化炭素などは蒸発温度が低いが、クラスレートハイドレートの形では、比較的高い温度まで安定である。メタン分圧 1気圧下では193Kで、これはメタン単体の昇華温度90Kよりもかなり高い。窒素、酸素などのクラスレートハイドレートは、高圧下のみで安定である。
2018年03月06日更新
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