エントロピー
よみ方
えんとろぴー
英 語
entropy
説 明
熱平衡状態に対して定義される熱力学量の一つ。記号 $S$ で表される。 熱力学の第2法則は、任意の過程で熱平衡状態Aから状態Bまで変化するとき、 温度 $T$ の外系と熱量 $dQ$ をやりとりしている系のエントロピーの変化 $dS$ に対して
$$ \int_{\rm A}^{\rm B} dS \geqq \int_{\rm A}^{\rm B} dQ/T $$
を要求する。 特に熱の出入りのない壁に囲まれた系では、右辺 $=0$ なので、 変化に伴って
$$\int_{\rm A}^{\rm B} dS \geqq 0$$
であり、エントロピーは増大する。 変化が準静的な可逆過程であるときは、
$$ \int_{\rm A}^{\rm B} dS = \int_{\rm A}^{\rm B} dQ/T $$
が成り立つ。 理想気体のエントロピーは熱力学の第1法則から、
$$ S=C_{\rm V} \log T + R \log V + S_0 $$
となる。ただし、$C_{\rm V}$ は定積比熱、$R$ は気体定数、$V$ は体積、$S_0$ は積分定数である。
2023年04月18日更新
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