光子球
よみ方
こうしきゅう
英 語
photon sphere
説 明
ブラックホールの事象の地平面の外側にある薄い球殻状の境界領域。この領域では重力が強いので、入射した光子はブラックホールの周りを周回する。周回した光子は最終的にブラックホールに吸い込まれるか、外側に飛び去っていく。光子球の内側から観測者に届く光子は少なくなるので、ブラックホールの中心付近は影となって見える。この影をブラックホールシャドウと呼ぶ。明るく輝く高温プラズマ中にブラックホールがあると、光子球の外側で表面輝度が高まるので、観測者にはブラックホールシャドウを取り巻く光子リングが見える。リング状に見えるのは、ブラックホールをどの方向から見ても同じである。
ブラックホールに突入するカメラが見る映像。銀河系中心にあるのとほぼ同じ、太陽質量の430万倍の回転していないブラックホールに落ち込んでゆく様子をアメリカ航空宇宙局(NASA)がスーパーコンピュータを5日間動かして制作した。タイムスタンプ1:36-2:23では、画面右下に光子リングと事象の地平面に対するカメラの位置が示されている(字幕は英語)。
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2024年05月21日更新
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