ニュースター衛星
よみ方
にゅーすたーえいせい
英 語
NuSTAR satellite
説 明
(Nuclear Spectroscopic Telescope Array)
アメリカ航空宇宙局の小型衛星計画の11機目として、2012年6月13日にペガサスXLロケットによって打ち上げられ、2024年現在も観測を続けているX線天文学衛星。高度610-650 km、軌道傾斜角6度の軌道に投入された。
硬X線で撮像観測ができる点に特徴があるが、硬X線ではX線望遠鏡の反射鏡で全反射を起こす入射角度が小さくなるため、焦点距離を長くとる必要があり、この衛星では軌道上でマストを伸長させることにより10.15 mを実現した。
多層コーティングを施したWolter-I型の小角度散乱反射鏡を備え、焦点面には32×32ピクセルのテルル化亜鉛カドミウム(CdZnTe)半導体検出器を4個並べ、12分角の視野をカバーすることができる。また、3-78 keVの硬X線に対して58秒角(HPD)/18秒角(半値全幅)の角分解能と、6 keVにおいて0.4 keV ~ 60 keVにおいて0.9 keVのエネルギー分解能をもつ。
これまでに、棒渦巻銀河NGC 1365の中心にある巨大ブラックホールの自転速度を測定し、また超新星カシオペアAが非対称に爆発したことを確認するなどの成果を上げている。
2024年04月15日更新
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