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ニュートリノ振動

 

よみ方

にゅーとりのしんどう

英 語

neutrino oscillation

説 明

素粒子の標準理論ではニュートリノの質量はゼロであるが、有限の質量があり、その質量が種類(フレーバー)により異なる場合に、量子力学的な効果で飛行中にフレーバーが入れ替わる現象。ニュートリノと反ニュートリノの間の振動として1957年ポンテコルボ(B. Pontecorvo)が提唱し、1962年に牧二郎、中川昌美、および坂田昌一によって異種間の振動が考察された。ホームステイク実験による太陽ニュートリノの観測結果や、カミオカンデによる大気ニュートリノの観測結果は、ニュートリノ振動が起こっていること、すなわちニュートリノには小さな質量があることを示唆していた。その後、スーパーカミオカンデの大気ニュートリノ観測によって、ニュートリノ振動の存在は確立され(1998年)、梶田隆章東大教授のノーベル物理学賞受賞につながった。太陽ニュートリノ問題も参照。

2021年02月04日更新

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