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ローウェル

 

よみ方

ろーうぇる

英 語

Lowell, Percival

説 明

アメリカの天文学者(1855-1916)。火星の観測から火星人の存在を主張し、冥王星の発見へ導く探索活動を指導した。ボストンの名門に生まれ、ハーバード大学卒業後、日本、朝鮮を訪れ各所を旅行した。朝鮮、極東の魂、能登、オカルトジャパンなどの著作を書いて広く紹介した。スキアパレリ(G. Schiaparelli)による火星運河の発見の報に刺激され、アリゾナのフラグスタッフに私設のローウェル天文台を建設して火星を熱心に観測した。『火星』、『火星とその運河』などを出版して、火星人論を強く一般社会向けに主張した。また、海王星より外側にある仮想惑星について天体力学の摂動計算を行ない、その探査を同天文台で実施した。彼の死後に、台員のトンボー(C. Tombaugh)が新惑星を1930年に発見し、冥王星と命名された。

2021年03月16日更新

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