惑星間ダスト
よみ方
わくせいかんだすと
英 語
interplanetary dust
説 明
太陽系空間には、さまざまな大きさのダスト(塵)粒子が存在していて、総称して惑星間ダスト(惑星間塵)と呼ぶ。主な起源は小惑星と彗星であり、地球大気に突入した大きな粒子は流星として観測され、分光観測から構成成分が議論できる。さらに、高層大気や深海底、南極氷床などで採取したダストには地球外起源の惑星間ダストが含まれている。
惑星間ダストはさまざまな方法で観測される。光学的に観測されるのは黄道光である。赤外線天文衛星IRASの観測から、小惑星の族に対応するダストバンドや、彗星の軌道に対応するダストトレイルが、黄道光に存在することが明らかになった。ダスト検出器による直接測定からは太陽系外起源のダストも観測されており、星間起源ダストと呼ばれている。1 μm を越える大きさの粒子は、ポインティング-ロバートソン効果によって徐々に軌道長半径が小さくなり太陽方向へ落下する。太陽系外縁天体を起源として内側へ落下してきたダストも太陽系には存在すると考えられる。
国際天文学連合のF1委員会による流星天文学の用語の定義と解説:
https://www.iau.org/static/science/scientific_bodies/commissions/f1/meteordefinitions_approved.pdf
2020年07月13日更新
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