ハイパーシュプリームカム
よみ方
はいぱーしゅぷりーむかむ
英 語
Hyper Suprime-Cam
説 明
シュプリームカムの後継機として開発されたすばる望遠鏡の主焦点広視野カメラ。主焦点補正光学系で確保される直径1.5度角(実寸約50 cm)にわたる高画質の広視野を、116枚の大型CCDで撮影する。略称はHSC。 2012年夏に試験観測を行い、2014年から運用されている。国立天文台とカブリ数物連携宇宙研究機構を中心とする日本の研究機関、台湾の中央研究院天文及天文物理研究所(ASIAA)、及びプリンストン大学の国際協力で開発された。
2014年から、広帯域5枚(g, r, i, z, y)、狭帯域4枚(NB387, NB816, NB921, NB101)のフィルターを用いた「HSCすばる戦略枠プログラム」としてサーベイ観測(HSCサーベイ)を行った。この観測には330 夜というハワイ観測所史上最大の夜数が投入され、2022年1月に観測を完了した。データはこれまでに3回(2017.2,2019.5,2021.8)公開され、天文学のレガシーとして世界の注目を集めており、それを用いて天文学のほぼすべての分野にわたって大きな成果が挙がっている。公開されたデータは、世界中誰でも使うことができる。また、このデータを手軽に使える一般向け「HSCビューワ」も公開されている。
2017年5月にシュプリームカムが退役してからは、 ハイパーシュプリームカムが、世界最高性能のすばる望遠鏡の広視野撮像観測を一手に担っている。
国立天文台のHSCのサイト:https://hsc.mtk.nao.ac.jp/ssp/instrument_jp/
HSCサーベイ観測のサイト:http://hsc.mtk.nao.ac.jp/ssp/
HSCビューワ:http://hscmap.mtk.nao.ac.jp/
2022年09月01日更新
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