早川幸男
よみ方
はやかわ さちお
英 語
HAYAKAWA Satio
説 明
日本の物理学者、天体物理学者(1923-92)。宇宙線の超新星起源説、およびガンマ線天文学の提唱者。愛媛県新居浜生まれ。東京帝国大学物理学科の朝永振一郎ゼミで素粒子論を学ぶ。卒業後、気象研究所、大阪市立大学物理学教室、京都大学基礎物理学研究所教授、名古屋大学教授、同学長を歴任。米コーネル大学、マサチューセッツ工科大学に滞在した。
星間空間において宇宙線による中性パイオン崩壊でガンマ線が観測されることを指摘し、宇宙線原子核組成から超新星起源を唱えた。名古屋大学および東京大学宇宙航空研究所(現宇宙科学研究所)でロケット、気球、人工衛星のチームをつくり、サブミリ波、X線を観測した。また星間物質の加熱と冷却も論じた。基礎物理学研究所では、新分野における物理学者と天文学者の橋渡し的役割を演じ、赤外線天文学、重力波天文学のリーダーも務めた。日本学士院賞、マルセル・グロスマン賞受賞。
日本天文学会は、元理事長であった早川幸男氏の遺志に基づく御遺族よりの寄付を創設基金として1993年より、若手天文学研究者の海外学術研究援助を目的とする早川幸男基金(若手海外学術研究援助基金)を設けている。
「天文月報」追悼記事
http://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1992/pdf/19920910.pdf
2021年10月03日更新
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