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DLA

 

よみ方

でぃーえるえー

英 語

DLA

説 明

クェーサー吸収線系であるライマンα吸収線の中で、中性水素柱密度が1020-1022 cm-2 と非常に高い場合、吸収線に減衰ウィングと呼ばれる線輪郭を示すものがあり、これを減衰ライマンα吸収線系(Damped Lyman-Alpha system: DLA)と呼ぶ。DLAは、クェーサーの視線方向にある大質量の原始銀河銀河円盤が引き起こしていると考えられている。

2023年05月10日更新

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    *クェーサーQ0102-190(赤方偏移3.035)のスペクトルにみられるDLA。銀河のスペクトルに現れる特徴で、波長が4100Å付近にある広がった吸収線の部分がDLAによる吸収線に対応する。
    梅村雅之・千葉柾司・西 亮一「銀河形成理論」、シリーズ現代の天文学 第3巻、二間瀬・池内・千葉編『宇宙論II』 5章 図5.11(日本評論社)