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共回転

 

よみ方

きょうかいてん

英 語

corotation

説 明

一般には、本来、独立な運動をする2つの系の回転角速度が一致することを指す。連星系周囲の力学を論じる際には、共通重心の周りに星の公転運動とともに回転する座標系を想定すると便利なことが多く、これを共回転座標系と呼ぶ。また、回転する非軸対称ポテンシャルを持つ銀河での恒星や星間物質の運動を論じる際には、ポテンシャルの回転角速度(パターン速度)と一致する運動をしている天体を共回転になっている天体と呼び、その半径位置を共回転半径と呼ぶ。
共回転している天体はポテンシャルからの摂動を常時同じ方向に受け続けるため、力学的にほかの場所とは大きく異なった影響を受ける。このため、特徴的な現象が発生することが多い。たとえば、渦巻銀河の場合だと、恒星がなす円盤の縁や、星形成の活発度を半径方向に調べた際に特異的に変化している半径、あるいは、棒状バルジの端点に当たるなどとする場合があるが、いずれも確実な論拠に基づくとは限らない。また、共回転半径を境に、その内外ではポテンシャルと天体の相対運動が逆転するため、時系列と回転方向の空間的な配置とが共回転半径を境に逆転することになり、共回転半径を知る観測的な手がかりを与えるものと考えられている。

2018年04月10日更新

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