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衝突係数

 

よみ方

しょうとつけいすう

英 語

collisional coefficient

説 明

ある量子状態にあるガス構成粒子(原子、分子)が他の粒子と衝突し、その結果として別の量子状態に移る確率を表現する係数。時間の逆数の物理次元を持つ量として定義される。具体的には、
1 衝突粒子の数密度 $n_{\mathrm{tot}}$
2 衝突してくる粒子の平均入射速度 $\langle v \rangle$
衝突断面積 $\sigma$
以上3つの積 $n_{\mathrm{tot}}\,\sigma\,\langle v \rangle$ に比例する量として近似的に表される。たとえば星間分子雲でのガス粒子の励起を考える際には、主要な衝突粒子は水素分子であるため、$n_{\mathrm{tot}}$ に対応するのは水素分子の数密度である。通常 $\langle v \rangle$ はガスの熱速度に相当しているため、衝突係数は運動温度の関数となる。アインシュタイン係数臨界密度(ガススペクトル線の)も参照。同音異義語である衝突径数に注意。

2023年05月14日更新

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