チャンドラセカール
よみ方
ちゃんどらせかーる
英 語
Chandrasekhar, Subrahmanyan
説 明
スブラマニアン・チャンドラセカール(Subrahmanyan Chandrasekhar;1910 - 95)はインド出身のアメリカ天体物理学者。
ラホール(パキスタン)で生れ、マドラス(現在のチェンナイ)で育った。マドラス大学プレジデンシーカレッジの学部在学中に書いた量子統計力学に関する論文を、イギリスケンブリッジ大学のラルフ・ファウラー(Ralph H. Fowler)教授に送ったところ、高い評価を得て、彼の推薦によりインド政府からケンブリッジ大学留学の奨学金を得た。1930年にマドラス大学を卒業してケンブリッジ大学に赴き、ファウラー教授に師事した。チャンドラセカール限界質量の着想はこのときのイギリスに行く船旅の間に着想したと言われている。
ケンブリッジ大学在学中には1年間、コペンハーゲンの理論物理学研究所でニールス・ボーア(Niels Bohr)の指導を受けた。また、ディラック(Paul Dirac)やエディントン(Arthur Eddington)らと親交を結んだ。1933年に学位を取得後、トリニティ・カレッジの特別研究員となった。1936年に一時帰国し妻ラリサと結婚、ケンブリッジに戻るが、1937年には招聘されてシカゴ大学に移り、1985年に名誉教授になるまで同大学で天体物理学の研究と教育を行なった。主要な研究業績は、白色矮星における臨界質量(チャンドラセカール限界質量)を求めた研究に代表される恒星内部構造論、恒星天文学、放射輸送理論、流体力学、ブラックホールなど広範にわたる。1952-71年、『アストロフィジカル・ジャーナル』誌の編集長を務めた。1983年にウィリアム・ファウラーとともに、星の内部構造と進化に関してノーベル物理学賞を受賞した。
2024年03月16日更新
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