ボーク
よみ方
ぼーく
英 語
Bok, Bart
説 明
バルト・ボーク( Bart Bok;1906-1983)はオランダ出身のアメリカの天文学者。しばしばバート・ボックとも記される。オランダ名はバルトロメウス・ヤン・ボーク(Bartholomeus Jan Bok)。夫人(プリシラ・フェアフィールド)も天文学者で、結婚後も共同研究を続けた。オランダのホーンに生まれ、ライデン大学、グロニンゲン大学で学び、1929年にシャプレーに招かれ、米マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大学に移り、1947年、ロバート・ウィラー・ウィルソン教授職となった。1957年には オーストラリアのストロムロ山天文台長となり、サイディングスプリング天文台の設立に尽力した。1966年アメリカに戻り、アリゾナ大学の天文学部長とスチュワード天文台長を1970年まで務めた。1970年からは国際天文学連合(IAU)の副会長を、1972年からはアメリカ天文学会の会長を1974年まで務めた。
星団や天の川銀河の構造と進化を研究し、M8をはじめとした散光星雲を背景にした球状の固まりを発見、それらは凝縮しつつあるガス雲で、形成初期の段階にある星であることを示唆、1949年には「グロビュール」と呼ぶことを提唱した。夫婦共に天文普及にも情熱を注ぎ、著書『The Milky Way(天の川)』は、これまでに書かれた一般向け天文学書の中で、最も成功したものの一つと言われている。1936年、ボストン・グローブ紙に「天の川のセールスマン」とも評された。1975年には『Objections to Astrology(占星術に異議を唱える)』という声明を共同執筆し、186人の天文学者、天体物理学者、その他の科学者から賛同を得ている。1977年、ブルース・メダル、1982年ヘンリー・ノリス・ラッセル講師職受賞。
参考:https://oa.anu.edu.au/obituary/bok-bart-jan-129/text130
https://phys-astro.sonoma.edu/brucemedalists/bart-bok
2024年10月07日更新
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