真空のエネルギー
よみ方
しんくうのえねるぎー
英 語
vacuum energy
説 明
素粒子物理学における真空とは、エネルギーゼロの状態というよりは、物質場の励起していない基底状態、という意味である。このため、基底状態としての真空がある有限のエネルギー密度を持つことがあり得る。励起した場のない基底状態では、背景時空そのものと同じ対称性が成り立つので、真空のエネルギー運動量テンソルは、背景時空の計量テンソル $g_{\mu\nu}$ に比例した形を持つことになる。したがって、真空のエネルギー密度 $\rho_v$ と宇宙項 $\Lambda$ の間には、
$$\Lambda=8\pi G\rho_v$$
という関係が成り立つ($G$ は万有引力定数)。
2023年05月14日更新
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