天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3000語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。

New

遷移層

高

よみ方

せんいそう

英 語

transition region

説 明

太陽大気のうち104 Kの彩層と106 Kのコロナをつなぐ大気層のこと。
1000 km程度の短い距離の間に急激な温度勾配がある。遷移層は直接加熱されてこの温度になっている部分もあるが、大部分はコロナから流入する熱伝導エネルギーを放射により放出して処理している領域といえる。飛翔体による極端紫外線領域(10-100 nm)や真空紫外線領域(100-200 nm)にある輝線スペクトルの観測から、この領域ではプラズマが激しく運動しており、また輝線強度比から得られる電子密度ne放射量度ne2llは放射に関わる構造長)の観測値から200 km程度の微細構造の存在が推定されている。

2018年09月16日更新

問い合わせ
問い合わせ

この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。

受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。

    記事タイトル (必須)

    [text* title]

    記事URL (必須)

    [text* url]

    お名前 (必須)

    [text* your-name]

    メールアドレス (必須)

    題名

    [text your-subject]

    メッセージ本文

    このフォームはスパムを低減するために Akismet を使っています。 データの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。

    関連画像

    画像をクリックすると拡大されます

    *光球からコロナまでの電子温度と電子密度の分布。黒河宏企「光球」、シリーズ現代の天文学第10巻、桜井・小島・小杉・柴田編『太陽』 5.1節 図5.1(日本評論社)