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分光連星

高

よみ方

ぶんこうれんせい

英 語

spectroscopic binary

説 明

スペクトル線の観測からそれとわかる連星。2つの星が分離して観測できなくても、スペクトル中に複数の恒星からのスペクトル線が観測され、その波長が周期的に変化することから確認される場合があり、それらは二重線分光連星と呼ばれる。また、実質的に明るい星のスペクトル線しか観測できない場合でも、その波長の周期変化から伴星の存在を認識できることもあり、その場合は単線分光連星と呼ばれる。実際には多くの場合は単線分光連星である。星の視線速度を、周期変化の解析から得られる位相に対してプロットしたものは視線速度曲線と呼ばれる。

2019年09月19日更新

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    分光連星系の軌道運動。A星が近づき、B静が遠ざかると、ドップラー効果によってA星の吸収線の波長は短くなり、B星のそれは長くなる(左)。A星とB星が視線上重なると吸収線は見かけ上一つになる(中央)。A星が遠ざかり、B星が近づくので、A星の吸収線の波長は長くなり、B星のそれは短くなる(右)。天文学辞典オリジナル。
    分光連星VFTS652のスペクトル。主星の吸収線NIIλ4530とSiIIIλ4552が移動するのが分かる。HeIIλ4541は伴星の吸収線、下段の図では背後に隠れて見えない。 Howarth et al. (2015) A&A 582, A73から一部改変して引用。
    https://www.aanda.org/articles/aa/full_html/2015/10/aa26408-15/aa26408-15.html