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マイクロクェーサー

 

よみ方

まいくろくぇーさー

英 語

microquasar

説 明

天の川銀河銀河系)内にある相対論的ジェット天体をいう。活動銀河核との類似性からクェーサーのミニチュア版という意味でマイクロクェーサーと呼ばれる。電波観測によって、さそり座X-1やみずがめ座R星などでジェットが発見されていたが(1970年頃)、1978年に発見されたSS433の詳細な解析によって、一挙に観測的および物理的な理解が進んだ。SS433は通常の恒星高密度星からなる近接連星系で、ジェットは降着円盤から吹き出している。その速度は光速の26%にもなる。その後、銀河系中心のX線源やその他の銀河系内ブラックホール天体からもジェットが見つかってきた。マイクロクェーサーは厳密な意味ではブラックホールに限られるが、実際は中性子星も含めて、銀河系内の相対論的ジェット天体の総称として用いられることが多い。

2018年12月11日更新

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    SS433の電波画像。ジェットが歳差運動しながら吹き出している様子が分かる。https://public.nrao.edu/radio-astronomy/black-holes/