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金属量

 

よみ方

きんぞくりょう

英 語

metallicity

説 明

恒星星間物質元素組成のうち、金属が占める割合。重元素量ともいう。ただし、ここでいう金属は天文学で用いられる意味であり、リチウムよりも重い元素全てを指す。通例、太陽での組成比を基準として、それに対する比の常用対数で表す。特定の天体の元素組成は厳密には元素ごとに異なるが、金属での相対比は概ね変わらないと仮定し、観測に基づく見積もりが容易な酸素、炭素、窒素、鉄などの水素に対する割合を金属量とすることが多い。金属は恒星内部での核融合反応で生じているので、金属量が少ない天体ほど、ビッグバン以降に恒星の一部となった経験が少ない「汚れの少ない」物質で構成されていると考えられる。

2018年10月03日更新

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