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平均運動共鳴

 

よみ方

へいきんうんどうきょうめい

英 語

mean motion resonance

説 明

中心天体の重力を受けて楕円軌道を描く天体について、一周期で平均した公転角速度を平均運動と呼ぶ。中心天体の周りを公転する2つの天体の公転周期の比、したがって平均運動の比が1:2や2:3など簡単な整数比となっている状態(尽数関係)のことを、平均運動共鳴という。平均運動共鳴には、軌道を不安定化させる場合と、安定化させる場合とがある。前者では繰り返し受ける重力作用の結果、不安定となるのに対し、後者では共鳴関係の結果、二天体が近接遭遇を避けるような配置になっているため安定化される。前者の例としては、木星との平均運動共鳴の結果、不安定化して取り除かれたと考えられる、小惑星帯のカークウッドの間隙がある。安定化の例としては、海王星との共鳴軌道の位置にある、冥王星を含む共鳴外縁天体、木星と2:3の平均運動共鳴の位置にあるヒルダ群小惑星、木星と1:1の平均運動共鳴にあるトロヤ群小惑星などがある。

2019年08月06日更新

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