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グレゴリー焦点

 

よみ方

ぐれごりーしょうてん

英 語

Gregorian focus

説 明

反射望遠鏡において、楕円面を持つ凹面鏡を副鏡とした望遠鏡をグレゴリー式望遠鏡と呼ぶ。副鏡に凸面鏡(形状は双曲面)を用いて主鏡の焦点前に副鏡を配置するカセグレン式望遠鏡とは異なり、副鏡が主鏡の焦点面の後ろに配置されるのが特徴である。この形式の望遠鏡で、主鏡および副鏡を経由して結像される焦点をグレゴリー焦点と呼ぶ(焦点(望遠鏡の)を参照)。主鏡焦点面近くに遮光機構(バッフル)を設置すると、観測視野外からの迷光を完全に遮断することができる。また、副鏡が凹面であるため、製作時の検査が容易である。反面、副鏡がカセグレン式望遠鏡より大きくなり、望遠鏡の筒長が長くなってしまう。一般に、グレゴリー式望遠鏡の視野はカセグレン式望遠鏡よりも狭い。光は主鏡によって一度結像された後に、副鏡によって反射されて再結像される。

2018年09月05日更新

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