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大気ゆらぎ

 

よみ方

たいきゆらぎ

英 語

atmospheric turbulence

説 明

地上からの天体観測では大気のゆらぎが解像力の妨げとなる。可視光と赤外線では大気中の温度ゆらぎが屈折率の非一様性の要因となり光波面を乱す。電波では水蒸気の分布のムラが位相の乱れの要因となる。光束中のこのような乱れを実時間計測して、その補正を行うと大気ゆらぎの効果を打ち消すことができる。この技術を補償光学という。シーイングも参照。

2018年09月17日更新

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    マウイ島ハレアカラ山上空で実測した温度分布(左)、大気乱流強度の層状構造(中央)、風速分布(右)
    原論文:Beland, R. R. 1992, 'A decade of balloon microthermal probe measurements of optical turbulence', Adaptive Optics for Large Telescopes Topical Meeting, pp. 14-16