天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3200語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

New

非球面係数

 

よみ方

ひきゅうめんけいすう

英 語

aspheric coefficient

説 明

回転対称な2次曲面からなるレンズや鏡面の形状は、光軸を $z$ 軸、$x,y$ 軸を鏡面上にとり、鏡の頂点での曲率半径を $r$ とすると

$$
z =\frac{x^2+y^2}{2r} +\frac{(1+b)(x^2+y^2)^2}{8r^3}+\cdots$$

と表すことができる。ここで$b$ は球面からのずれを表す量で、これを非球面係数と呼ぶ。$b=0$ なら球面、$b=-1$ なら放物面、$b<-1$ なら双曲面、$ -1< b < 0 $ なら長軸周りの楕円面、$b>0$ なら短軸周りの楕円面を表す。非球面係数自体は近軸球面からのずれを記述する量なので、近軸系のガウス光学には影響しないが、収差には大きな影響を与える。

2023年04月19日更新

この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。

受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。

    関連画像

    画像をクリックすると拡大されます